Marcel Deiss Le Jeu des Verts
生産地 フランス / アルザス
品種 リースリング、ゲヴェルツトラミネール、ピノノワール各3分の1
生産者 マルセル・ダイス
容量 750ml
参考上代 8,360円
1744年から続くダイス家は、フランス・アルザス地方ベルクハイムに位置しています。1945年に故マルセル・ダイス氏がワイナリーを設立し、現在は3代目である現当主ジャン・ミシェル・ダイス氏が継承。
アルザスのカリスマ的存在であると同時に、フランスを代表する名匠の一人「マルセル・ダイス」は、アルザスワインに初めて「テロワール」という概念を持ち込み、「ワインに違いを与えるのは品種ではなく、テロワールである」という哲学のもと、大論争を巻き起こし、当時はかなりの変人扱いをされたそうです。そして、その気骨の精神を継承した現当主が遂にAOC法の改正(ラベルに品種名を表記しなくてもよくなったこと等々)を成し遂げました。
2020年からリリースされたマルセル・ダイスの新シリーズ
プルミエ・クリュ、グリュエンスピールのブドウを使用したオレンジワイン。2020年が初ヴィンテージ。リースリング、ピノ・ノワール、ゲヴェルツトラミネールが約3分の1ずつの混植・混醸。わずか10センチ程度の砂礫質・花崗岩質の表土に、重厚な泥土質・粘土質の基層。平均樹齢30年。ステンレスタンクで3週間マセラシオンした後、フードルで12カ月間熟成。コルクではなくガラス栓使用。 ワインアドヴォケイトでは「香りはピュアでフレッシュ、オレンジワインを感じさせない明るい果実のアロマがある。口に含むと、みずみずしく豊かで、一見甘く、力強さと繊細なタンニンを併せ持つ、かなり濃厚で充実したワインです」と評された逸品。
「ブドウの樹は、自ら養分を求めて根を土中に伸ばす。この土中深くにあるものがその土地のテロワール。そこは気候の影響もほとんど受けない。根が地表に留まると気候の影響をモロに受け、土地の個性は失われてしまう。ビオディナミ農法も、このテロワールを引き出すための手段に過ぎない」
栽培はビオディナミを採用。手間暇をかけ驚くほどの低収穫。全て手摘みで収穫し、細心の注意を払い長い時間かけてゆっくりと圧搾。醸造にはフードル(大樽)を使う。マロラクティック発酵はほとんど行わない。ワインは1年間、澱の上で寝かす(シュール・リー熟成)など、こだわり抜いた製法を実践しています。
アルザスの土壌は、太古の地殻変動に由来する極めて複雑で多様なものです。個々の土地の強烈な個性をそのままワインに表現することが、ダイス自身の人生そのものだというように、彼が昔から提唱する、畑の個性に基づく「プルミエ・クリュ」を実現させるべく今もなお追及は続いており、飲む者を感嘆させる唯一無二の美酒を期待せざるを得ません。
また、ダイスの全てのワインに共通していることではありますが、この新シリーズも当然の如く、もの凄くポテンシャルが高い。抜栓後1週間以上経っても十分楽しめる活力に満ちています。今すぐ飲んでも楽しめるし、最低でも10年の熟成のポテンシャルを持っています。
Tasting Note
典型的なオレンジワインの色調。口中で甘すっぱい果実味が広がりアフターにはしっかりとしたタンニンが残ります。リースリングの酸、ゲヴェルツの甘味、ピノ・ノワールのタンニンが不思議なバランスを構築しており、温度が上がることによりヴォリューム感が増し、白ワインより深みがあり、赤ワインより軽やか。この味わいは単独で飲むより食中酒としてお薦め。チーズを肴にするだけでもワインの旨味が際立ちます。翌日飲んでもポテンシャルは変わらずさらに美味しく感じられます。アルコール度数はちょっと高めの14.5度。オレンジワインとしては飲みごたえのある1本です。
備考
仕入れの状況により最新ヴィンテージのお届けとなります。 ヴィンテージに関するご質問は別途お問い合わせください。